トラック業界あるある

トラックドライバーの労働時間はホント長い?理想と現実の違いについて語る

トラックドライバーの労働時間が長いと言われているけど実際のところどうなんだろう?

トラックの仕事に興味はあるけど労働時間が長ければ無理だな

そんな疑問に答えます。

この記事を書いた人

運送業界28年、アパレル関係3年、営業歴9年(訪問販売2年・不動産仲介7年)

2021年運行管理者取得 現役ドライバー

地場・中距離・長距離など経験あり

トラックドライバーの拘束時間はどのくらい?

実はトラックドライバーの拘束時間は制限されています。

1日の拘束時間は原則13時間以内とし、最大15時間まで延長可能、ただし14時間越え週2回まで

1か月の拘束時間は最大284時間が3か月連続して超えてはならない。

労使協定があれば310時間まで年に6回延長できます。

1年間の拘束時間はトータルで3,300時間が上限で超えてはいけないとされています。

出典元:厚生労働省

厚生労働省の→トラック運転者の労働時間等の改善ポイントの基準

厚生労働省の→トラック運転者の改善基準告示

基本方針は上記の通りなんですけど、実際のところは会社によって守ってるところもあれば、いまだに守れてない会社があるのも事実です。

守れない主な原因としては、積み込み、荷下ろしの順番待ち等でどやむを得ず規定時間を超えてしまう感じですね

筆者の会社においても1部の仕事では大幅に時間を超えることがあります。

ですので、これからあなたが運送業に転職をする場合は、今書いた内容をしっかり理解したうえで、面接時に「2024年問題はクリアされてますか?」と確認することをおすすめします。

ホワイトな運送会社であれば、必ず法律に忠実な運行計画を実施していますので、どうせなら法令順守な運送会社に転職したいものですね

拘束時間と休息期間の実態と闇

厚生労働省労働基準局が「拘束時間と休息時間」の関係性についてまとめた資料によると、拘束時間とは始業から終業までの時間で労働時間と休憩時間(仮眠を含む)の合計時間をいい

休息期間とは勤務と次の勤務の間の時間のことで、寝てる時間も含めて労働者の全くの自由な時間となります。

2024年4月からトラックドライバーは1日の休息期間が継続11時間を基本とし、最低9時間以上は休息期間を与えなければいけないとされていてます。

しかし、残念なことに1部でまだ守れていないところもあるようです。

「ホワイト化」するということが一番の課題といえます。

大手の運送会社はコンプライアンス重視の傾向にあるので、拘束時間の問題はほぼクリアできているように見受けられます。

今後は運送業界もどんどんホワイト化が浸透していくので、今までのような負のイメージからは徐々に脱却していくと思います。

これから生き残れる運送会社は法令順守でホワイトな会社となるのは目に見えているので、あなたが目指す運送会社はホワイトな会社ということにないます。

時間外労働と休日労働時間の上限を理解しよう

いよいよ2024年4月からトラックドライバーの時間外労働に上限規制がもうけられるんです。

出典元:厚生労働省

上の図にあるように、36協定を締結したとしても、年間の時間外労働時間は960時間となるわけです。

だから、我々が1番心配なのは2024年4月以降の収入が減ってしまうんじゃないかということです。

会社によっては諸手当などを新たに設けて現行の収入を維持しようとする会社もあるようですが、筆者の会社はどうなるのか一応給料が減ることはないとは言ってくれてますが実際はそのときにならないとわかりません。

ですから、これからトラックドライバーに転職を考えている1部の方は2024年4月以降に転職を検討する人もいるでしょう。

トラックドライバーの休憩時間の規定と実体のギャップ

トラックドライバーも1日の労働時間内に必ず休憩時間を設けなければいけないわけですが、実際のところ走るコースによってはちゃんと休憩できてない場合もあります。

対策としてデジタコの休憩ボタンを押して積み下ろしなどの作業をし、表面上では休憩取ってるように見せかけるんです。

まともに休憩取ると予定時刻に間に合わないからです。

それでも既定の休憩時間に満たない場合は、一通り作業が終わってから30~60分の休憩を取って調整します。

その他には待機中に休憩ボタンを押して休憩扱いにしたりもします。

どうしても流動性のある仕事なので、実際トラックを降りてゆっくり1時間も休憩するようなことはあまりありません。

あるとしたら、製造元の会社が自社で用意している配達の仕事くらいでしょうか?(白ナンバー)

4時間ごとに休憩する通称430ってなに?

業界でよく耳にする430とは、4時間以上の連続走行が禁じられているので、4時間以内に30分以上の休憩を取ることを通称”430”って言います。

取り方は、一気に30分止まるも良し、1回を10分合計3回で30分もあり、1回10分2回目20分もOKです。

初心者ドライバーさんにはむずかしいかもしれませんね

実際、筆者も今の会社に来て初めて430を知りました。

それまでは一切この規定を守ったことがないです。(笑);

休日の規定はどんな感じ?

トラックドライバーの休日の規定ってあるのか?

という疑問も初心者ドライバーさんはあるかもしれません。

基本的には、休息期間+24時間がドライバーの休日です。

現行では、休息期間(8時間)+24時間=32時間(休日)となります。

つまり、次の仕事までに最低32時間は自由な時間をドライバーに与えなければいけないということです。

2024年4月からは

休息期間(9時間)+24時間=33時間(最低限)ですから現行より1時間長くなります。

トラックドライバーの仕事は2024年4月以降は随分改善されますので、徐々に良くなるのではないかと思われます。

すでに現時点で改善された運送会社もあるようです。

あなたが運送業界に転職を検討しているのであれば、拘束時間の管理がしっかりされている運送会社を選ぶようにしましょう!

詳しくはこちらトラック運転者の労働時間等の改善基準のポイントに書かれています。

まとめ

トラックドライバーの拘束時間や休憩時間または休息時間について初心者の方は知らないことも多いでしょう。

この記事に書いてあることを最低限頭に入れて会社選びをするようにすれば、過酷な長時間労働をすることもなく運送業界に転職することが可能になります。

時間をかけてじっくり会社選びをして失敗の内容にお願いします。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

あなたの成功を祈っています。